ヘルスケア事業経営者に必須の知識・スキルとは

MBA

志望校を選ぶ際に最も重視した項目の一つが各大学が提供する必修科目の内容です。インターネットで得られるMaster of Health Administration (MHA)の情報は極端に少ない為、各大学のプログラムのホームページを訪れ地道に調べていきました。MHAは米国出身の学生が大半を占める学位の為、必修科目の内容が米国に特化しすぎて他国では汎用性のない知識になることを懸念していました。今回はコーネル大学のMHAプログラムの必修科目を紹介すると共に、その中でどの科目が米国に特化した内容なのか、実際に入学してから分かったことを解説します。

コーネル大学MHAの必修科目

ビジネススクール/MBAの場合、大学によってファイナンス、マーケティング、アントレプレナーシップなど強い分野が異なります。大学側はその強みを学生にアピールし、学生側も卒業後の進路と照らし合わせて大学を選んでいます。大学によって注力分野が異なるとはいえ、MBAの必修科目はどの大学も似通っているのではないでしょうか。MHAの場合、必修科目はどの大学も似ていますが選択科目の組み込み方がプログラムによってかなり異なります。以前のブログでも書いた通り、私がコーネル大学を選んだ理由はMHAプログラムの必修科目だけではなく、ビジネススクール、ホテルスクールをはじめコーネル大学中の授業を履修出来る点でした。私自身沢山の選択科目を履修していますが、先ずはMHAプログラムの必修科目を見ていきましょう。年によって必修科目を履修するタイミングに若干の違いは生まれますが構成は全く同じです。

Health Care OrganizationOrganizational Development and Human Resources
Regression Analysis and Managerial ForecastingMicroeconomics for Management and Policy
Health Care AccountingHealth Care Strategy
Population Health for Health Managers Health Care Marketing
Finance Essentials Health Care Ethics
Healthcare FinanceLegal Aspects of Health Care
Managing OperationsHealth Care Information Technology
Health Policy  
コーネル大学MHAプログラム詳細

冒頭でも述べましたが、授業によっては卒業後の自分に本当に必要なのかと疑問に感じるものも正直あります。医療システムは国ごとに全く異なり、MHAのカリキュラムは当然アメリカの医療システムを前提として設計されているからです。私の場合中長期的には日本以外で働く選択肢がある為、ある程度納得はしていますがMHA修了後に絶対に日本で働くと決めている場合にはいくつかの授業はいささか退屈に感じるかもしれません。それでも、アメリカと日本の医療システムや病院経営手法を比較することで学べることは沢山あると感じますし、どんな学位を修める上でもカリキュラムが完全に一人一人にテーラーメイドされていない以上、自分には必要ないと感じる必修科目に出会うはずです。自分に最も合った大学、プログラムを選択するには必修科目の内容を把握した上で、選択科目を含めてどこまで自分の裁量でカスタマイズできるのか理解しておくことをおすすめします。

アメリカに特化した一部の必修科目

上で紹介した必修科目のうち、特にアメリカに特化していると感じる授業は以下の3つです。逆にこれら3つ以外はヘルスケア事業の経営者には普遍的な内容であると思います。

Healthcare Organization
この授業はアメリカの医療制度の成り立ちを学ぶ歴史の様な要素があり、1学期目の必修科目です。世界に病院という概念が生まれてから現代のオバマケアやValue Based Careへの変遷などアメリカの医療制度を語る上ではずせない制度や仕組みについて学びます。

Health Policy
アメリカにおける医療政策や法律が成立するにあたって、経済的、社会的、倫理的、政治的な力がどの様に作用し政策に反映されているのかを学びます。アメリカでは州政府が多くの裁量を持っている為、連邦政府の大方針と各州政府の実施する政策が異なることも多々あります。こうした連邦政府と州政府のパワーバランスの変遷や政策が施行されるまでのプロセスについて学ぶ授業です。

Legal Aspects of Healthcare
医療法及び医療規制がアメリカの医療システムにどのような影響を及ぼしているのかを学ぶ授業です。医療法の基礎的な理解なしには結果として経営効率の悪化や医療の質低下につながるという前提を踏まえ、経営者として最低限必要な知識を習得します。また、ヘルスケア従事者が日々のビジネスで対面する倫理的・法的な課題について理解を深めることも目的としています。

おわりに

今後は学期ごとの履修内容を紹介すると共に、今回詳しく解説出来なかった必修科目も一つ一つ紹介していきたいと考えています。

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